菜の花色

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zoom RSS 身代わり伯爵シリーズの二次創作2

<<   作成日時 : 2008/06/10 07:22   >>

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こんにちは。お元気ですか?つかさは先日、彩雲国のオンリーイベントに参加してきました。初のオフ!楽しかったです♪
すみません、今回はまた角川ビーンズ『身代わり伯爵』シリーズの二次創作です。度々すみませんが、載せさせてください!


『間が悪い』


初めての家族全員揃った誕生日パーティーが、余程嬉しかったらしい。
たっぷりお酒を飲んだ彼女は、陽気に笑い、元気にはしゃぎ、そしてこてんと眠ってしまった。
リヒャルトはミレーユを抱き抱え、まだ宴たけなわの広間から、そっと抜け出した。
そのままでは風邪を引いてしまうし、年ごろの女の子だ。何より、彼女の寝顔を他の誰かに覗き込まれるのが嫌だった。
極力揺らさないように階段を上り、ミレーユの部屋に向かいかけて、リヒャルトは、はたと立ち止まった。
彼女がいつも使っている部屋の場所は知っていたが、果たして夜中に、ご婦人の部屋に立ち入るのはいかがなものかと思ったのだ。
かと言って、このまま抱き上げ続けている訳にもいかず、少し考えて、リヒャルトはフレッドの部屋の扉を開いた。
ベッドにミレーユをそっと横たわらせ、名残惜しさを感じながら体を離そうとする。
「ぃっ…」
ミレーユの髪が、リヒャルトの袖飾りに絡まっていたらしく、彼女は小さく声を漏らした。
慌ててリヒャルトは、起こそうとした体をまたミレーユに近付けた。ミレーユが目を覚まさなかったのを確かめてから、なるべく引っ張らないように、髪をほどきにかかる。
こんなに至近距離で、しかもじっくりと寝顔を見ることになるとは予想外だった。
「役得かな」
自覚した気持ちが、ひたひたと満ちていく。
ミレーユの髪を、袖飾りから解放してやり、リヒャルトはさらりと金に染めた髪を撫でた。
「あなただけです」
先刻の台詞を囁いて、リヒャルトは指先をミレーユの耳元に伸ばした。
とろりと輝く青い耳飾りが、花びらのような耳たぶに留まっている。
着けたままでは危ないから、それを、そっと外した。
微かに指先で耳に触れてしまい、途端、別に他意はなかったのに、何だかいけないことをしたような気がして戸惑う。
首飾りも外してやるべきか躊躇って、結局手を伸ばしかけたそのとき、窓の外からおどろおどろしい声がした。
「リヒャルト?ねぇ…君、何をしてるんだい?」
「…!エドゥアルト様!」
リヒャルトは自らの状況を確認した。
ぐっすり眠る少女、その胸元に手を伸ばしかけている男(自分)、そこに突然、少女の父親。
またしても間が悪すぎる。
「ち、違うんです」
「何が違うものか!このむっつり!」
「む…っ」
思わず絶句するリヒャルトに、ねちねちくどくどと嫌味が降り始めたのだった。

(終)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
実は私、最近時間なくて小説をなかなか読めずにいます。だからこの本もまだ読めてません…が!
楽しい!つかささんのお話のもっていきようがいいんだと思いますが、とっても面白かったです♪次の更新をまた楽しみにしてますねー♪
ゆきだるま
2008/06/11 20:40
>ゆきだるまさん
お忙しいのに、コメントをありがとうございます!本当に本当に嬉しいです♪つかさは幸せ者ですね。
次回は来月になりますが、伯妖で書かせていただきます!久々にノーマルエドリディか、続きが書けていないものがちらほらあるので、それを書きたいです。
どうぞまたいらしてくださると嬉しいです。お待ちしてます!
つかさ(管理人)
2008/06/11 23:31

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