菜の花色

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zoom RSS まみみ様からいただきました!

<<   作成日時 : 2011/08/06 23:44   >>

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四周年記念にと、まみみ様が素敵な、ものすっごくときめく理未話をくださいました!
ううっ、いつも私ばかりいただいてすみませんっ!嬉しくて悲鳴上げました、ありがとうございます!!
掲載のご許可をいただいたので、どうぞ皆様もお読みくださいませ( 〃▽〃)ノシ




夏期講習


「いい天気ね…………」


窓枠に肘をついて、未鈴は空を見上げた。白く輝いて見えるもくもくとした雲は、この季節特有のものだ。開いた窓からわずかに涼を含んだ風が入り、未鈴の前髪を揺らす。目をつぶってその感覚を楽しんでいると、背後で扉の開閉する音が聞こえた。

「――――何してるんですか?」
「ん………、あのね、夏らしい天気だなって。ああ、早く外に遊びに行きたいわ」

振り向いた未鈴の言葉を聞いて、理人がわずかに苦笑する。

「では、早く今日の分のノルマを終わらせないといけませんね」
「わ、わかってるってば。ちょっと休憩してただけよ」

今まで真面目に勉強してたでしょ?と未鈴が頬を膨らませる。すると理人が微笑みを浮かべて、手に持ったビニール袋を渡してきた。

「………なに? わ、アイス! どうしたのこれ、買って来たの?」
「ええ。冷凍庫に入れさせてもらってたんです。もちろんご家族にも差し上げましたよ。あなたはこれとこれ、どちらが好きですか?」
「えー、迷うわね………どっちも好きだけど………、う〜〜〜ん……」
「………よければ両方食べます?」
「や、それは悪いわよ。ん、こっちにするわ。で………もしよかったら、そっちのあとで一口もらえる?」
「もちろん」

にこやかに頷く理人に未鈴も微笑みかえして、添えられたスプーンに手を伸ばした。


「…………あ」
「どうかしましたか?」

アイスクリームを食べている最中、未鈴はふと先日理久と話したことを思い出した。首をかしげて見つめてくる理人に、気になっていたことを聞いてみることにする。
「理人の誕生日ってもうすぐなのよね? 一体いつなの?」
「――唐突にどうしたんですか」
「あなたの誕生日が8月ってことは理久から聞いてたけど、詳しい日取りを聞いてなかったなって思って。
あと、こないだ雑誌で星座占いのページを見てて理久と話したことを思い出したのよね。8月って生まれた日によって、しし座かおとめ座になるじゃない?そう言ったら、理久が『未鈴は理人がどっちだと思う?』っていうから、あなたはすごく真面目だし紳士的だし、しし座っていうよりはおとめ座なイメージかなって答えたのよ。そしたらあの子急ににやにやして『ぼくはしし座かもしれないと思うけどな』っていうから、なんでなのか聞いたのに答えてくれなくって。その時からずっと気になってたっていうか」
「そんな会話してたんですか……」

アイスクリームの冷たい甘さに酔いしれながら、未鈴はもう一度頭を巡らせてみる。
しし座っぽいっていうのがよくわからないけれど、本物のライオンみたいに怖くなんてないし、急に噛みつかれたり食べられたりしそうな雰囲気だってない。理人はいつだってとても優しいから。

やっぱりおとめ座じゃないかしらとひとり納得していると、急にひやりとしたものが左手に触れた。
未鈴が驚いて目をやると、隣に座っている理人の右手がいつの間にかかぶさってきている。

「り……理人?」

よくわからないままに頬が熱を持ち、恥ずかしさを堪えつつ未鈴が見上げると、理人の静かながらも熱さを感じる瞳とぶつかった。

「―――俺がもし、しし座だったら嫌?」
「へ……、べ、別にいやってわけじゃ……っ。どっちでも理人は理人だもの」
「本当に?」
「う、うん。ほんとよ」

未鈴がなんとか頷くと、理人がふと微笑んだ。いつもと雰囲気が違う気がして、どきどきしてしまう。
未鈴の左手にやわらかく指をからめつつ、理人が囁いた。

「あなたにはまだ隠していることがいろいろあるから………、本当のことを知ったら、嫌われてしまうかもしれません」
「なにそれ、隠しごとがあるくらいで嫌いになるわけないじゃない。あなたのことをそう簡単に嫌いになったりしないわ」

そんなに短気じゃないわよ、とむきになって言いつのる未鈴に少し微笑みかけて、理人がすっと真剣な瞳になった。

「……じゃあ、好きになっ――――」


その時、家の外から大きな物音が聞こえた。驚いて窓の外を確認すると、外出から帰ってきたらしい父親が自転車を倒したらしく、玄関前が大変なことになっている。


「も、もう………何やってるのよパパってば。ごめんね、あたしちょっと行って片づけるの手伝ってくるわ………」

ずっと赤いままだろう頬を隠そうと、未鈴はあさっての方角を向いたまま立ち上がろうとして、しかし理人につながれたままの左手に阻まれる。


「あの、理人………手………」

おずおずと申し出ると、理人は少し黙ったあと、おもむろに口を開いた。

「これ、なんていうか知ってますか?」
「え? これって?」
「これです、この繋ぎかた」
「え………えっと…………」
「恋人繋ぎっていうんですよ」

そう言いながら理人はぎゅっと指に力を込める。たちまち密着感が高まって、未鈴は硬直した。

手を離しながら、覚えていてくださいねと理人が囁いたのと、息せききった父親が部屋に飛び込んできたのはほぼ同時だった。

その後いつもの騒動で、理人は早々に帰ってしまうことになったのだが、未鈴の左手には長い間理人に掴まれた指の感触が残った。


おわり



きゅーん!
まみみ様の理人が猛烈色っぽくてメロメロな相馬です。
ついったで、まみみ様とよくお話をさせていただくのですが、そこで相馬が、理人というキャラと、恋人繋ぎってシチュが好きだと言ったのを覚えていてくださって、こんなお話を…!
本当にありがとうございますっ!


まみみ様のサイトはこちらです。


これはまた別のおはなし。
http://mamimi0912.at.webry.info/

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